「食べる時間」に気をつけるだけで、ダイエットが成功する理由

「はじめに」でもお話ししたとおり、体内時計によって、人間の内臓は、それぞれ独自のリズムを持って働いています。
ダイエットを成功させるためには、体内時計を正常に保つだけでなく、各臓器のリズムを理解し、それに適した生活を送らなければなりません。
「体内時計を正常に保つ?臓器のリズムに適した生活を送る?何だか面倒くさそうだな…」
そのよう思われるかもしれませんが、ご安心ください。気をつけていただくのは、基本的に「食べる時間」だけです。
では、なぜ、「食べる時間」に気をつけるだけでいいのでしょうか?
そのメカニズムについて、理解をしていただくため、まずは人間の「体内時計」について、お話ししましょう。

体内時計は、何によって調節されるのか?

人間の体内時計のサイクルは、1日3時間、より正確に言うと、1日4・5時間で動いています。
「これが、「朝の太陽の光を浴びることで、1日3時間にリセットされる」というのは、あなたもご存知だと思います。
しかし、「朝の太陽の光」よりも、「規則正しい食事」の方が、体内時計を正常に保つために重要であることが、最近の研究で分かってきました。
8ページをご覧ください。これは、『時間栄養学から食育を科学する(総説)』という論文に書かれた「ヒトのリズムの形成に明暗サイクルと食事サイクルのいずれが大切か」という部分を抜粋したものです。まずは、この論文に書かれていることを、簡単に説明しましょう。
通常どおり、口から食べ物を摂取している患者さんの血中コルチゾールの濃度を調べると、夕方から夜にかけては低く、夜中から明け方に高くなります。

なぜ、夜中から明け方にかけて、コルチゾールの分泌が高まるのでしょうか?
そもそも、コルチゾールとは、いったい何なのでしょうか?
コルチゾールというのはホルモンの一種で、その役割はいくつかあるのですが、主要な役割は、寝ている間に、体に蓄えられている「脂肪」やブドウ糖のかたまりである「グリコーゲン」を代謝し、エネルギーに変えることです。
人間は寝ている間も、体温を維持したり、臓器を動かしたりしなければなりません。
「しかし、寝ている間は、食べ物を食べることができませんから、そのエネルギーをどこかで生み出さなければなりません。そのエネルギーを生み出す役割を担っているのが、コルチゾールです。